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IT・SaaSファクタリング|60〜90日の支払いサイトを乗り越える代表の3手

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IT・SaaSファクタリング|60〜90日の支払いサイトを乗り越える代表の3手

IT・SaaS業界の支払いサイトは60〜90日が標準で、報酬の入金まで最大3ヶ月かかります。請求書ファクタリングなら最短60分、将来債権ファクタリング(RBF)なら最短5営業日で資金化できます。

私は株式会社GoodWeatherを2021年に創業した代表です。YouTubeアカウントの削除で売上が急減し、SEO順位の下落で月次売上が一気に減りました。IT・SaaS業界は売上が突然消えるリスクと隣り合わせで、私自身も手元残高100万を切ったことがあります。この記事では、ITフリーランス・SES事業者・SaaS企業の3パターン別に、現役経営者の視点で資金化の選択肢を整理します。

この記事では、ITフリーランス・SES事業者・SaaS企業の3パターン別に、最適なファクタリングの選び方を解説します。

目次

IT・SaaS業界の支払いサイト60〜90日問題は、ファクタリングで解決できる

IT・SaaS業界の取引は、月末締め翌月末払い(30日サイト)から月末締め翌々月末払い(60日サイト)が一般的で、大手企業との取引では90日サイトも見られます。ファクタリングを使えば、この長い支払いサイトを最短即日〜数営業日に圧縮できます。

結論:IT・SaaSファクタリングが向く3つのケース

私の経験では、以下の3ケースのどれかに当てはまる経営者・フリーランスは、ファクタリングを選択肢の一つとして知っておくべきです。

著者・小谷の経営者としての視点

私はメディア運営の傍ら、何度も苦しんだ資金繰りを経験してきました。YouTubeアカウントが削除されて売上が急減した時、SEOの順位が落ちて月次売上が一気に半減した時、いずれも「手元の資金が足りない」という現実に直面しました。

当時の私はファクタリングを知らず、貯金を切り崩したり、会社への貸付金で凌ぎました。もし当時ファクタリングを知っていたら、もう少し冷静な経営判断ができたはずです。だからIT・SaaS業界で働く方には、「選択肢の一つ」として知っておいてほしいと考えています。

小谷良太

手元残高100万を切った夜は、本当に眠れませんでした。あのとき選択肢を一つでも多く知っていたら、もっと冷静に動けたはずです。

226社から選んだ業界別のおすすめ

ファクマッチは現在、当サイト掲載のファクタリング会社226社を掲載しています。そのうち即日入金対応は148社(66%)、個人事業主対応は121社(54%)です。さらに当サイトに寄せられた口コミ423件を集約し、各社の実態を可視化しています。IT・SaaS業界での実績がある会社は、次章で業種別に紹介します。

即日入金対応のファクタリング会社一覧はこちら

IT・SaaS業界の支払いサイト実態と資金繰り課題

IT・SaaS業界は他業種と比べて支払いサイトが長く、そのことが資金繰りを難しくしています。業態別に実態を整理します。

SES契約の支払いサイトは60〜90日が標準

SES契約(システムエンジニアリングサービス)は、エンジニアの作業時間に応じて報酬を支払う準委任契約の一種です。月末締めで作業報告書を提出し、検収後に請求書を発行、入金は翌月末または翌々月末というのが標準的な流れです。

大手SIerや事業会社が発注元の場合、検収から60〜90日後の入金になることが多く、エンジニア報酬の先払い・社員給与の支払いとの間にギャップが生まれます。SES事業者にとって、このギャップを埋める手段がファクタリングです。

具体的に計算してみます。月商500万円のSES会社が、エンジニア外注費400万円・社員給与・社保で残り全部を毎月使い切るとします。発注元の支払いが60日サイトの場合、案件開始から2ヶ月目までは入金ゼロで支出だけが先行します。手元現金が500万円ある会社でも、1ヶ月分で底をつく計算です。

SES事業の拡大期に資金繰りを崩す経営者が多いのは、この「先行支出と後行入金のギャップ」を見誤るためです。私自身、メディア運営で同じ構造のキャッシュフロー圧迫を経験したので、SES経営者の悩みは他人事に思えません。

SaaS事業者は前受金・後払いの混在で資金繰りが複雑

SaaS事業者は、月額または年額の前受金を受け取る一方で、開発外注費・サーバー費・人件費は毎月発生します。新規顧客獲得には広告費が先行投資として必要で、回収まで数ヶ月かかります。

特にシード〜シリーズAのスタートアップは、エクイティ調達までのブリッジ資金が不足しやすく、将来債権ファクタリング(RBF)の利用が注目されています。

具体的には、ARR(年間経常収益)3,000万円のBtoB SaaSが、エンタープライズ顧客を年契約で獲得した瞬間、将来1年分のMRRは確定します。しかし入金は四半期ごとや年払いの場合、そのタイミングまで現金は手元にありません。新規開発・採用への投資をこの時期に行いたいSaaS経営者にとって、将来債権ファクタリングは選択肢になります。

フリーランスエンジニアの月次キャッシュフロー

フリーランスエンジニアは、エージェント経由の案件で月末締め翌月末払いまたは翌々月末払いが多いです。1案件で月60〜100万円の単価でも、入金まで60日待つと、その間の生活費・税金支払いで資金が枯渇します。

特に、独立直後・案件切替時期・税金支払時期は資金が詰まりやすく、即日ファクタリングが選択肢に入ります。

エンジニアの独立直後は、初回入金まで最低でも2ヶ月分の生活費を確保しておく必要があります。確保できないまま独立すると、最初の数ヶ月でカードローン依存になり、その後の経営判断を狭めます。私自身、創業期に手元残高100万を切ったので、この資金繰りの怖さは身に染みています。

銀行融資との時間的トレードオフ

私自身、日本政策金融公庫・地銀(鹿児島銀行)・民間ビジネスローン・保証協会付き融資、公庫・地銀・ローン全て経験してきました。融資申込みで一番大変だったのは、書類作成と時間がかかることです。

公庫の創業融資なら最短2週間、銀行のプロパー融資なら1〜2ヶ月、保証協会付き融資なら3〜4週間程度が標準的な所要時間です。事業計画書・決算書・試算表・資金繰り表など、提出書類は10種類以上になることもあります。

「来週に給与支払いがある」「税金の納付期限が迫っている」というタイミングで融資申込をしても、実際の入金には間に合いません。融資は長期の運転資金確保には有効ですが、突発的な資金需要には向きません。ここに、ファクタリングと融資の役割分担が生まれます。

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小谷良太

融資は数週間かかります。ファクタリングなら最短60分で資金化できる会社もあるので、時間がない経営者ほど候補に入れてみてほしいです。

IT・SaaS事業者がファクタリングを使う3つの選択肢

IT・SaaS業界には3種類のファクタリングが存在します。自社のステージ・債権の性質によって最適な選択肢が変わります。

選択肢1:通常の請求書ファクタリング

最も一般的な形態で、すでに発行済みの請求書(売掛債権)を売却して現金化します。

項目内容
対象既発行の請求書
入金スピード最短60分〜翌営業日
手数料相場2〜15%
向いている業態SES事業者・フリーランスエンジニア

SES事業者の標準的な使い方は、月末に発行した請求書を翌月初にファクタリング会社へ提出し、即日〜翌営業日に入金してもらうという流れです。これにより、本来60〜90日後の入金を実質1〜2営業日に短縮できます。

選択肢2:将来債権ファクタリング(RBF)

将来発生する売上債権(将来債権)を担保に、現金を先取りする形態です。SaaS事業者のように継続収益が見込める業態に適しています。

項目内容
対象将来発生する売上(MRR/ARR)
入金スピード最短5営業日
手数料相場月額0.3〜2%程度(年率換算で5〜25%)
向いている業態SaaS事業者・サブスクリプション事業

将来債権ファクタリングは、最大1年分の将来MRR/ARRを一括で先取りできるのが特徴です。一度の調達で大型の投資資金を確保したいSaaS事業者には魅力的な選択肢になります。

選択肢3:フリーランス向け少額即日ファクタリング

フリーランス・個人事業主向けに少額(1万円〜数百万円)の即日買取に特化したサービスです。オンライン完結で審査スピードが速いのが特徴です。

項目内容
対象1万円〜数百万円の請求書
入金スピード最短10分〜60分
手数料相場5〜15%
向いている業態フリーランスエンジニア・個人事業主

申込みから入金まで最短10分というサービスもあり、エージェント経由案件であれば書類審査もスムーズです。月商30〜100万円程度のフリーランスエンジニアにとって、最も使いやすい形態です。

自社のステージで使い分ける判断軸

3つの選択肢の使い分けはシンプルです。

自社のステージで使い分ける判断軸
  • 既発行の請求書がある → 通常の請求書ファクタリング
  • 継続収益が安定しており、将来分も現金化したい → 将来債権ファクタリング・RBF
  • 少額・スピード優先 → フリーランス向け即日ファクタリング

実際の経営判断としては、まず通常の請求書ファクタリングを選択肢のメインに置き、SaaS事業を運営しているならRBFを追加検討、フリーランス独立直後なら少額即日を選ぶ、という順序が現実的です。複数の手段を併用することも可能なので、案件ごと・タイミングごとに使い分けてください。

小谷良太

私が選んだ順序は、まず請求書ファクタリングを軸に置いて、SaaSならRBFを足す、独立直後なら少額即日を選ぶ、でした。案件と季節で使い分けるのが現実的です。

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ITフリーランス・SES事業者向けのファクタリング選び方

ITフリーランスとSES事業者は、案件単価が比較的高く、発注元の信用力も高いため、ファクタリングの審査通過率は他業界より高い傾向があります。

即日入金できる会社を選ぶ

IT業界は単発の出費(社員給与・外注費・税金)の支払いタイミングが集中しやすく、最短即日で入金できる会社を選ぶのが鉄則です。当サイト掲載のファクタリング会社226社のうち、即日入金対応は148社(66%)あります。

申込みから入金まで最短60分というサービスもあり、エージェント経由で確認できる案件であれば、書類審査もスムーズです。

ただし「即日対応可能」と書かれていても、午後の申込みでは翌営業日扱いになる会社もあります。本当に当日入金してもらうには、午前中の申込み・必要書類の即時提出・電子契約への対応が必要です。会社選びの際は「最短即日」ではなく「平均的にどれくらいで入金されるか」を口コミで確認してください。ファクマッチでは当サイトに寄せられた口コミ423件を集約しているため、平均的な入金スピードの実態を会社別に確認できます。

個人事業主・1人法人OKの会社を選ぶ

フリーランスや独立直後の1人法人は、対応していない会社もあります。当サイト掲載のファクタリング会社226社のうち、個人事業主対応は121社(54%)です。

個人事業主OKの会社は、確定申告書類・通帳・身分証明書だけで審査が完了するケースが多く、書類負担が軽いのが特徴です。

逆に法人専用ファクタリング会社は、設立3年以上・年商1億円以上などの審査基準を設けているケースが多く、独立直後のフリーランスには高いハードルになります。自社のステージに合わせて「個人事業主OK」を明示している会社を優先してください。

個人事業主OKのファクタリング会社一覧

手数料の相場と業界特性

IT・SaaS業界の手数料相場は、2〜15%程度が一般的です。発注元が大手企業(信用力が高い)の場合は2〜5%、中小企業の場合は5〜15%が目安です。

支払いサイトが長いほど手数料が高くなる傾向があります。60日サイトより90日サイトの方がリスクが高いと判断され、手数料が上がります。

具体例として、100万の請求書を手数料5%でファクタリングすると、入金額は95万。手数料10%なら90万です。この5万の差を「許容できる金額か」「業務の機会損失で取り戻せるか」を冷静に判断してください。即日資金化で取れる商談・案件があるなら、手数料10%でも価値があります。

オンライン完結型を選ぶ理由

IT業界の経営者・フリーランスは、わざわざ訪問契約に時間を取られたくないはずです。オンライン完結型なら、申込み・必要書類提出・契約・入金まで全てPC/スマホで完了します。

電子契約(クラウドサイン等)に対応している会社は、契約の手間も最小化されます。

来店型・面談型のファクタリング会社は、相対的に手数料が低めの傾向がありますが、IT業界の時間単価で考えると、移動時間と面談時間のコストが見合わないケースが多いです。私自身、時間効率を重視するならオンライン完結型を強くおすすめします。

小谷良太

月60〜100万の案件を回していたフリーランス時代、入金タイミングのズレで何度も冷や汗をかきました。即日入金と個人事業主OKの2軸は、経営者目線で絶対に外せない条件です。

オンライン完結ファクタリングの一覧

SaaS事業者向けの将来債権ファクタリング・RBFの仕組み

SaaS事業者は、MRR(月次経常収益)が安定しているという特性を活かして、将来分の売上を先取りできる「将来債権ファクタリング」や「RBF」を利用できます。

将来債権ファクタリングとは

将来債権ファクタリングは、これから発生する売上債権(将来債権)を売却して、現金を先取りする仕組みです。最大1年分の将来MRRをまとめて現金化できるサービスもあります。

通常の請求書ファクタリングが「過去〜現在の債権」を対象にするのに対し、将来債権ファクタリングは「未来の債権」を対象にする点が大きな違いです。

SaaS事業者にとってこの仕組みは強力で、年契約のエンタープライズ顧客を獲得した瞬間、その1年分の売上を先取りできます。新規顧客獲得のための広告費・採用費・新規開発費に充当することで、成長速度を一気に上げる経営判断ができます。

レベニュー・ベースド・ファイナンス(RBF)との違い

RBF(レベニュー・ベースド・ファイナンス)も将来の売上を対象にした資金調達ですが、ファクタリングとは法的性質が異なります。

項目将来債権ファクタリングRBF
法的性質債権譲渡(売買)売上連動の資金提供(融資に近い)
信用情報影響なしサービスにより異なる
返済方式売上から自動回収月次売上の一定割合を支払い
株式希薄化なしなし

ファクタリングは「債権の売買」という法的位置づけのため、貸金業法の規制対象外です。一方、RBFは「資金提供と将来売上の連動回収」という形態で、サービスによっては貸金業法の対象になることがあります。契約を結ぶ前に、提供会社の法的位置づけ・登録状況を確認するのが安全です。

SaaS事業者がRBFを使うメリット

SaaS事業者がRBFを使う主なメリットは次の3つです。

エクイティ調達は、調達金額が大きく、希薄化リスクを許容できるならベストな手段です。ただし、株式の20〜30%を放出することになり、経営の自由度が下がります。RBFは株式を放出せずに資金調達できるため、経営の自由度を保ちながら成長速度を上げられる点が高く評価されています。

小谷良太

SaaS経営者の方は、シードからシリーズAのブリッジ資金として将来債権ファクタリング・RBFを検討する価値があります。株式希薄化が起きないので、相性が良い選択肢です。

シードからシリーズAのブリッジ資金として

シードラウンド調達後、製品開発と顧客獲得を進める段階で、エクイティ調達までの資金が不足するケースが多くあります。

RBFは「サブスクリプション収益が立ち始めているが、まだエクイティ調達のタイミングではない」というステージのスタートアップに合います。

エクイティ調達のタイミングは、MRR・ARR・チャーンレート・LTVなどのKPIが投資家の期待値を超えた時に来ます。RBFを使って成長速度を一段引き上げ、より良い条件でシリーズAを迎えるという戦略を取るSaaS経営者も増えています。私の周辺のSaaS経営者でも、RBFを「成長加速のテコ」として使うケースを見聞きします。

IT・SaaS向けファクタリングのメリット

IT・SaaS事業者がファクタリングを使う主なメリットは4つです。

60〜90日サイトを最短即日に短縮

IT・SaaS業界の最大の課題である「長い支払いサイト」を、最短即日まで圧縮できます。エンジニア報酬の先払い・社員給与・税金支払いのタイミングに合わせて柔軟に現金化できます。

支払いサイト短縮のインパクトは、規模が大きくなるほど効きます。月商1,000万円のSES会社が90日サイトの請求書を即日化すれば、約3,000万円分の運転資金を解放できる計算になります。この資金で新規案件への先行投資・採用前倒し・キャンペーン投下などの攻めの一手を打てます。

借入ではないため信用情報に影響しない

ファクタリングは債権の売買であり、融資ではありません。そのため、信用情報機関(CIC・JICC等)に登録されず、銀行融資の審査にも影響しません

将来の融資枠を残したい経営者にとって、これは大きなメリットです。私自身、銀行との関係性を保つことが将来の選択肢を増やすと考えており、ファクタリングを使ったあとも公庫・地銀との取引を継続できています。

スタートアップでも審査通過率が高い

IT・SaaS業界は発注元(取引先)が大手企業であるケースが多く、ファクタリング会社は「売掛先の信用」を重視します。そのため、設立直後のスタートアップでも、発注元の信用が高ければ審査通過率は高くなります。

銀行融資の審査は「借り手の決算書・事業計画」を重視するため、設立2年未満のスタートアップには厳しいハードルがあります。それに対して、ファクタリングは「請求書の支払い能力」を重視するため、設立直後・赤字決算でも審査に通る可能性があります。

経営判断のスピードが上がる

資金繰りに余裕が生まれることで、経営判断のスピードが上がります。新規採用・広告投資・新規開発などの意思決定を、資金不足を理由に遅らせる必要がなくなります。

経営者として一番怖いのは、「現金が足りないから攻めの一手が打てない」状況です。広告投資の好機を逃す、優秀なエンジニアの採用を見送る、新規開発の着手を遅らせる——これらが積み重なると、競合に差をつけられます。ファクタリングは、こうした攻めの一手を可能にする選択肢として機能します。

IT・SaaS向けファクタリングのデメリット・注意点

メリットだけでなく、デメリットも正直に伝えます。私自身、融資と比較した上での選択をすべきだと考えています。

銀行融資より手数料が高い

ファクタリングの手数料は2〜15%程度で、これは銀行融資の金利(年1〜3%程度)と比べると高めです。短期間の現金化と引き換えのコストとして、必ず計算しておくべきです。

ただし、年率換算だけで判断するのは誤りです。融資は手続きに2週間〜2ヶ月かかるため、「来週の支払いに間に合わせる」という用途では使えません。スピードを買う対価としての手数料、と理解した上で選んでください。

利用継続でキャッシュフローを圧迫するリスク

ファクタリングを毎月使い続けると、手数料が累積してキャッシュフローを逆に圧迫するリスクがあります。臨時的な資金繰り対策として使い、常用しない設計が重要です。

例えば、月商500万円の請求書を毎月手数料7%でファクタリングし続けると、年間で約420万円の手数料負担になります。これは年利84%のローンを組んでいるのと同じ計算です。常用パターンに陥ると抜け出しにくくなるので、最初の1〜2ヶ月で「常用しない」設計を考えることが重要です。

悪質業者・ヤミ金融の見分け方

ファクタリングを装ったヤミ金融が一部存在します。金融庁も注意喚起を出しており、「給与ファクタリング」と称した違法な貸付には特に注意が必要です。

具体的には、以下のサインがあれば絶対に避けるべきです。

悪質業者の6つのNGサイン
  • 利息相当の名目で過剰な手数料を要求する
  • 個人の給与債権を対象にする
  • 契約書を交わさない
  • 反社会的勢力との関連が疑われる
  • 会社の所在地が登記簿と一致しない
  • 法人番号・代表者名が公開されていない

ファクマッチでは、掲載前に登記簿・代表者・実体確認を行い、悪質業者を排除しています。会社の数だけランキング化したサイトは多いものの、利用者の生の声まで一社ずつ突き合わせている情報源は限られます。安心して選択肢を比較できる環境を整えています。

個別契約と将来債権契約の違い

請求書1枚ごとに契約する「個別契約型」と、複数の請求書をまとめて契約する「継続契約型・将来債権型」では、手数料・審査の重さが異なります。自社の利用頻度に合わせて選ぶことが重要です。

個別契約型は、案件ごとに審査が入るため手数料がやや高めですが、自社の利用タイミングを柔軟にコントロールできます。継続契約型・将来債権型は、初回審査は重いものの手数料が抑えられ、計画的な資金繰りに向きます。SES事業者なら継続契約型、フリーランスエンジニアなら個別契約型が相性が良いです。

IT・SaaS事業者がファクタリングを使う流れ

ファクタリングの一般的な利用の流れを整理します。

必要書類(請求書・取引履歴・契約書)

最低限必要な書類は次の通りです。

ファクタリング申込みに必要な書類チェックリスト
  • 請求書(買取対象)
  • 取引履歴がわかる通帳の写し
  • 身分証明書(個人事業主の場合)
  • 商業登記簿謄本(法人の場合)
  • SES契約書・業務委託契約書(補強書類として)

書類はすべてスマホ撮影かスキャンしたPDFで提出できます。事前に1セット用意しておけば、申込みから30分以内に書類提出まで完了できます。私の経験では、書類を「申込み時に揃える」のではなく「いつでも提出できる状態で保管」しておくのが時短のコツです。

オンライン完結の3ステップ

オンライン完結型のファクタリングは、3ステップで完了するのが標準です。

ステップ1の申込みは5分程度、ステップ2の書類提出は10分程度、ステップ3の契約は本人確認の手続きを含めて30分〜1時間程度が目安です。書類に不備がなければ、申込みから入金まで最短60分というサービスもあります。

入金スピードの目安(最短60分〜5営業日)

ファクタリングの種類別に入金スピードの目安を整理します。

ファクタリング種類入金スピード
フリーランス向け少額即日最短10分〜60分
通常の請求書ファクタリング最短即日〜翌営業日
将来債権ファクタリング・RBF最短5営業日

「最短」と表記されていても、平均的にはこれより数時間〜1営業日遅れるケースが多いです。本当に急いでいるときは、午前9時〜10時の申込みが最も成功率が高いです。

2回目以降はさらに早くなる

多くの会社は2回目以降の利用で審査が簡略化され、申込みから入金までさらにスピードアップします。継続利用するなら、最初の1社を慎重に選ぶ価値があります。

2回目以降は本人確認・書類確認の一部が省略され、過去の取引履歴が信用評価に加わるため、手数料が下がるケースもあります。「初回手数料が安い」より「2回目以降の手数料・スピード」を口コミで確認してから決めるのが、長期的に得策です。

ファクタリング会社の比較一覧を見る

経営者として伝えたい資金繰り判断のポイント

ここまでファクタリングの選択肢を解説してきましたが、経営者として伝えたい資金繰りの考え方を共有します。

売上ゼロでも何ヶ月生き残れるか

私が一番効いたと感じた経営判断は、「売上ゼロになったら何ヶ月で破産するか」をシミュレーションしたことです。固定費を洗い出し、貯金と手元残高で何ヶ月持つかを計算してください。

この計算ができていれば、ファクタリングを使うべきタイミングと、使わない方が良いタイミングが見えてきます。

例えば「あと3ヶ月分の固定費しか手元にない」状態なら、ファクタリングで2〜3ヶ月分の運転資金を確保し、その間に売上回復・新規案件獲得・コスト削減を実行する、という時間稼ぎの判断になります。「6ヶ月以上の余裕がある」状態なら、ファクタリングではなく融資の検討から始める方が合理的です。

ファクタリングを「常用」しない設計

ファクタリングは緊急時の選択肢として優秀ですが、常用すると手数料の累積でキャッシュフローを圧迫します。「使う月と使わない月を分ける」設計が重要です。

私の経験では、ファクタリングを使う月は「税金支払い・社会保険料の更新・年度末・大型新規案件の先行投資」など、明確な理由がある月に限定するのが安全です。理由なく毎月使うパターンに陥ると、抜け出しに数年かかります。

融資とファクタリングの併用戦略

理想的な資金調達は、融資(長期・低利)とファクタリング(短期・即時)を併用することです。融資で安定した運転資金を確保し、ファクタリングで突発的な資金需要に対応するという二段構えがおすすめです。

具体的な併用パターンとしては、(1)公庫の創業融資・運転資金融資で6〜12ヶ月分の運転資金を確保、(2)地銀・信金との取引を継続して将来の追加融資枠を維持、(3)突発的な大口案件・税金支払いタイミングでファクタリングを臨時利用、という三層構造が私の経験では最も柔軟性が高いです。

小谷良太

役員報酬0を経験した時期、私の手元に残っていたのは「選択肢を多く持つ」という考え方だけでした。融資とファクタリングの併用は、その選択肢の中核です。

資金繰りが厳しい時の対処法をもっと詳しく

経営者は選択肢を多く持つこと

経営者にとって大切なのは、選択肢を多く持って事業を継続させることです。時には事業を閉じる勇気も立て直しの一手ですし、ファクタリングはその選択肢の一つに過ぎません。

私自身、消費者金融・身内借金・脱税・社員給与遅延、この絶対にやってはいけない4つだけは絶対にやりませんでした。この4つに手を出してしまうと、立て直しがさらに困難になります。

選択肢の一つとして、ファクタリングを冷静に評価してください。AIに相談しても結局は他人事に感じますが、自分自身で選択肢を比較して決めた判断は、後悔が残りにくいものです。

IT・SaaS ファクタリング よくある質問

SES契約の請求書でも審査に通る?

通ります。SES契約・準委任契約の請求書は、発注元が大手SIerや事業会社であるケースが多く、ファクタリング会社にとっては「売掛先の信用」が高いと評価されます。

ただし、契約書・作業報告書・検収書の3点セットが揃っていることが審査通過の前提条件です。SES案件は「検収後の入金」になることが多いため、検収書まで提示できると審査がスムーズに進みます。

個人事業主のITエンジニアでも使える?

使えます。当サイト掲載のファクタリング会社226社のうち、121社(54%)が個人事業主対応です。フリーランス向けの少額即日ファクタリングなら最短10分で入金されるサービスもあります。

エージェント経由案件であれば、エージェントとの取引履歴が信用補強になり、審査通過率がさらに上がります。直接契約案件の場合は、過去6ヶ月程度の取引履歴・通帳の入出金記録が重視されます。

個人事業主OKのファクタリング一覧

SaaSの将来MRRを担保にできる?

できます。将来債権ファクタリングやRBFを利用すれば、最大1年分の将来MRR/ARRを現金化できます。シードからシリーズAのブリッジ資金として活用するスタートアップが増えています。

ただし、MRRの安定性・チャーンレート・顧客リテンションなどのKPIが審査対象になります。MRRが立ち始めて3〜6ヶ月程度の実績が必要で、創業直後すぐに使える手段ではありません。

手数料の相場はいくら?

IT・SaaS業界の手数料相場は2〜15%程度です。発注元が大手企業・支払いサイトが短い・継続利用の3条件が揃うと、2〜5%まで下がるケースもあります。

逆に、発注元が中小企業・支払いサイトが90日以上・初回利用、の3条件が揃うと10〜15%まで上がります。手数料は「ファクタリング会社のリスク」を反映するので、自社の請求書がどう評価されるかを2〜3社で見積もり比較するのがおすすめです。

ファクタリングとは何かを基礎から見る

将来債権ファクタリングは融資扱いになる?

なりません。将来債権ファクタリングは「債権譲渡(売買)」の法的性質を持ち、貸金業法の規制対象外です。信用情報機関にも登録されないため、銀行融資の審査に影響しません。

ただし、類似スキームのRBF(レベニュー・ベースド・ファイナンス)は、サービスによっては融資扱いになる場合があります。契約前に「貸金業登録の有無」「契約書上の法的位置づけ」を必ず確認してください。

即日入金してもらうには何時までに申込めばいい?

午前9時〜10時の申込みが最も成功率が高いです。多くのファクタリング会社は午後の申込みを翌営業日扱いにする運用をしており、本当に当日入金してもらうには午前中の申込みが必須です。

書類を事前に準備しておき、申込みフォーム入力から本人確認・契約までを連続で実施できる体制を整えておくと、最短60分〜2時間で入金されます。

スタートアップでも審査に通る?

通ります。ファクタリング会社は「借り手の信用」より「売掛先(発注元)の信用」を重視するため、設立2年未満のスタートアップでも、大手企業との取引請求書があれば審査に通る可能性が高いです。

銀行融資が「決算書・事業計画書ベース」で審査されるのに対し、ファクタリングは「請求書の支払い能力ベース」で審査されます。赤字決算・債務超過の状態でも、発注元が大手企業なら審査通過の可能性があります。

まとめ:IT・SaaS事業者は3つの選択肢から選ぶ

IT・SaaS業界の支払いサイト60〜90日問題は、ファクタリングで解決できます。事業ステージ・債権の性質に応じて、以下の3つの選択肢から選んでください。

私自身、メディア運営の傍ら何度も苦しんだ経営者として、ファクタリングは「選択肢の一つ」として知っておいてほしい手段です。同じ立場で苦しんでいる経営者・フリーランスの方を、応援しています。

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著者プロフィール

参考一次ソース

  • 中小企業庁「中小企業実態基本調査」(https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/jittai_kihon/)
  • 金融庁「ファクタリングに関する利用上の注意」(https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html)
  • 経済産業省「IT人材需給に関する調査」(https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/)
  • 中小企業庁「下請取引適正化推進・支払サイト短縮」(https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/)
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この記事を書いた人

株式会社GoodWeather 代表取締役。2021年創業。事業拡大期に資金繰りの壁に直面し、銀行融資で乗り越えた経験を持つ。その過程で「融資が通らない経営者には、まともな比較情報すらない」と気づく。どの会社が自分に合うのか226社から探すのは現実的じゃない——その課題を解決するためにファクマッチを立ち上げた。

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