本記事は広告・PRを含みます。RBFの契約形態、対象売上、費用、支払方法、会計処理はサービスごとに異なります。契約書と見積書を確認し、法務・会計上の判断が必要な場合は弁護士や税理士へ相談してください。
RBFとファクタリングは、どちらも売上を資金に変える方法ですが、審査の土台が違います。通常の請求書ファクタリングは発生済みの売掛債権を主に見ます。RBFは、過去の売上推移や継続契約等から将来売上を評価します。
ただし、RBFを一つの法的スキームとして決めつけることはできません。 国内の公式サービスには、将来債権の買取型と、貸金業登録を掲げる事業者の商品があります。契約名ではなく、対象売上、総支払額、支払期間、途中解約、会計処理を確認する必要があります。
この記事では、RBFとファクタリングの違いを、審査データ、費用、資金効果の期間、向く会社まで比較します。
RBFは将来売上の継続性、通常のファクタリングは発生済み売掛債権の回収可能性を主に見る点が違います。
比較するときは、受取額だけでなく、契約後6〜12カ月の入出金も並べてください。将来売上を前倒しできても、毎月の支払いで固定費が足りなくなれば資金繰りは改善しません。
- RBFとファクタリングの仕組み
- 審査で提出するデータ
- 費用と総支払額の比べ方
- どの売上を何カ月分使うか
- 契約前に確認する項目
RBFとファクタリングの違いを比較
RBFとファクタリングの違いは、請求書の有無だけではありません。対象となる売上、審査資料、資金を受ける期間、契約後の支払いまで違います。
| 比較項目 | RBF | 通常の請求書ファクタリング |
|---|---|---|
| 主な対象 | 将来の継続売上・収益見込み | 発生済みの売掛債権 |
| 主な審査材料 | 売上推移、継続契約、入出金、事業計画 | 請求書、売掛先、入金履歴、支払期日 |
| 資金の範囲 | 数カ月分の将来売上を基礎にする商品がある | 売掛債権の額面が基準 |
| 資金効果 | 数カ月の成長資金・運転資金を想定する商品がある | 売掛金の入金日までを埋める短期利用が中心 |
| 支払方法 | 定額、売上連動、不均等等。商品ごとに異なる | 2社間では売掛金回収後に精算する形が中心 |
| 費用表示 | 手数料、利用料、総支払額等。商品ごとに異なる | 買取手数料を売掛債権額から差し引く形が中心 |
| 契約の性質 | 債権売買型・貸付型等を個別確認 | 債権売買。ただし実態が貸付の契約には注意 |
| 向く会社 | 継続売上をデータで示せる成長企業 | 信用力のある売掛先への請求書がある会社 |
最大の違いは審査の土台
通常の請求書ファクタリングでは、すでに発生した売掛債権を確認します。ファクタリング会社は、売掛先が誰か、請求額はいくらか、いつ入金するか、過去に同じ取引があるかを見ます。
RBFでは、これから発生する売上の見込みを評価します。月次売上、継続率、解約、入出金、契約期間等から、将来も売上が続くかを判断します。
現在の請求書を早く現金化したいのか、数カ月先の売上を基礎に成長資金を確保したいのかで候補が変わります。
RBFは一律の契約ではない
RBFはRevenue Based Financingの略称です。しかし、RBFという名称だけで、債権売買か貸付か、毎月の支払額が売上に連動するかは決まりません。
現行の国内サービスを見ると、将来債権の買取と説明する商品もあれば、貸金業登録を掲げる事業者の商品もあります。契約書の表題より、資金提供の法的根拠と支払義務を確認してください。
ファクタリングにも将来債権型がある
通常の請求書ファクタリングは発生済み債権が中心です。一方、注文書や将来債権を扱うサービスもあります。
そのため、「RBFは将来売上、ファクタリングは過去売上」と完全に二分する説明も正確ではありません。本記事では、一般的な請求書ファクタリングとRBFを比較します。
<p class="is-style-crease">ファクタリングで利用できる債権の範囲は、<a href="/column/factoring-receivable/">ファクタリングで使える売掛債権の条件</a>で確認できます。</p>
請求書の有無だけで分けず、審査対象・契約期間・支払方法まで比較することが大切です。
RBFとは将来売上を基礎にする資金調達
RBFは、将来の売上や収益見込みを基礎に資金を受ける方法です。株式を渡さずに成長資金を確保する選択肢として、SaaS、EC、D2C等の継続売上を持つ会社が検討します。
公的資料での位置づけ
経済産業省のスタートアップ資金調達に関する調査は、RBFを企業の将来売上の一部を債権として譲渡するスキームの例として紹介しています。
ただし、この説明だけで国内の全商品を同じ契約と判断することはできません。RBFという呼び名を使う各社が、対象売上、資金提供方法、支払方法を個別に定めています。
将来債権の買取と説明するサービス
RBF by PAYTODAYは、将来の売上を譲渡する資金調達サービスと説明しています。現在の売上と将来の継続性を考慮し、SaaSや反復継続売上のある中小企業を利用場面として挙げています。
マイナビブリッジのRBFも、将来発生する売掛債権をもとに資金を先行調達する商品です。2026年7月29日確認時点では、直近半年以上の売掛債権データ、年商1億円超、事業実績1年超等の条件例を掲載しています。
この2社は、公式ページ上で将来売上・将来債権の譲渡や買取を示しています。ただし、譲渡範囲、支払方法、登記、途中精算は各契約を確認する必要があります。
貸金業登録を掲げる事業者の商品
Flex CapitalのRBFは、将来売上見込みに基づく法人向け資金支援です。同ページでは、100万円〜3,000万円、支払期間6〜12カ月、元本に対する手数料5〜12%を掲載しています。
運営する株式会社Fivotは、同ページと内閣府の公表資料で貸金業登録番号を示しています。
この違いから分かるのは、RBFという名称だけで「借入ではない」と判断できないことです。契約書の法的性質、信用情報機関への照会、保証、遅延時の扱いは提供会社へ確認します。
将来債権記事との役割分担
将来債権の譲渡可能性、対象債権の特定、債権譲渡登記、対抗要件は、RBFの比較とは別の論点です。
将来債権を扱う記事では、法律・登記・二重譲渡を中心に整理します。本記事では、RBFの仕組み、審査データ、費用、期間、向く会社の比較に範囲を限定します。
RBFの名称ではなく、資金提供の契約、対象売上、支払義務を一組で確認してください。
通常のファクタリングとは確定債権を早く現金化する方法
通常の請求書ファクタリングは、納品や役務提供を終え、金額と支払期日が固まった売掛債権を早く現金化する方法です。
売掛先の信用力を重く見る
ファクタリング会社は、利用会社の決算だけではなく、売掛先の信用力と債権の実在性を確認します。請求書、基本契約書、通帳、入金履歴等が主な審査材料です。
赤字や創業直後でも相談できる場合がありますが、売掛先の支払能力、債権の内容、支払期日によって審査結果は変わります。
2社間と3社間がある
2社間ファクタリングは、利用会社とファクタリング会社で契約します。売掛先へ通知せず進める商品がありますが、債権譲渡登記や回収方法は個別確認が必要です。
3社間ファクタリングは、売掛先の承諾を得て進めます。売掛先がファクタリング会社へ直接支払う形が中心です。
注文書型・将来債権型は別に確認する
請求書発行前でも、注文書や継続契約をもとに相談できる商品があります。これらは通常の請求書型より、納品、検収、解約、売上発生の不確実性が高くなります。
ファクタリングという言葉だけで対象債権を判断せず、確定債権・注文書・将来債権のどれを買い取る商品か確認します。
<p class="is-style-crease">融資との基本的な違いは、<a href="/column/factoring-vs-bank-loan/">ファクタリングと銀行融資の比較</a>も参考にしてください。</p>
RBFとファクタリングの審査・必要データの違い
RBFとファクタリングでは、審査する対象が違います。RBFは事業全体の売上継続性、通常のファクタリングは特定債権の回収可能性を中心に見ます。
| 確認項目 | RBF | 通常のファクタリング |
|---|---|---|
| 売上資料 | 月次売上、決済データ、管理画面 | 対象請求書、売掛台帳 |
| 入出金 | 複数月の口座履歴、固定費、売上入金 | 売掛先からの過去入金 |
| 契約 | 継続契約、解約、更新、売上条件 | 基本契約、個別契約、請求条件 |
| 将来性 | 成長率、継続率、事業計画 | 原則として対象債権の回収可能性 |
| 相手先 | 顧客群や決済チャネル全体を見る商品がある | 特定の売掛先を確認 |
| 期間 | 数カ月の将来売上を評価する商品がある | 支払期日までの短期が中心 |
RBFの審査で見られるもの
RBFでは、売上が一時的に増えただけか、継続して発生するかを確認します。月次売上、顧客継続、解約、返金、広告費、粗利、口座残高等が判断材料になります。
SaaSならMRRや解約、ECなら決済売上や返品、BtoB継続契約なら契約期間と過去入金が重要です。ただし、実際の提出項目はサービスごとに異なります。
ファクタリングの審査で見られるもの
通常のファクタリングでは、対象請求書が本物か、すでに譲渡していないか、売掛先が期日に支払うかを見ます。
利用会社の決算や税金の状況を確認する会社もありますが、審査の中心は特定の売掛債権です。
相談前にそろえる資料
RBFを相談するなら、少なくとも次の資料を整理します。
- 月次売上の推移
- 入出金口座
- 継続契約・利用契約
- 解約・返金・値引きの条件
- 試算表・資金繰り表
- 資金使途と投資後の売上計画
ファクタリングでは、請求書、契約書、通帳、売掛台帳、本人確認書類等を用意します。
<p class="is-style-crease">一般的な提出資料は、<a href="/column/factoring-documents/">ファクタリングの必要書類</a>で確認できます。</p>
RBFは事業の売上データ、ファクタリングは対象請求書の裏付けを中心に準備します。
RBFとファクタリングの費用・資金効果の違い
「RBFとファクタリングはどちらが安いか」に一律の答えはありません。費用の表示方法と資金を使う期間が違うためです。
RBFの費用は商品ごとに表示方法が違う
2026年7月29日確認時点で、マイナビブリッジは手数料率3〜8%を公式ページに掲載しています。調達額は同じページ内に「500万円〜」と「1,000万円〜1億円」の表示が併存するため、申込前に最新条件を直接確認してください。Flex Capitalは元本に対する手数料5〜12%、支払期間6〜12カ月、100万円〜3,000万円を掲載しています。
これは各商品の公表条件であり、RBF業界全体の相場ではありません。審査結果、売上、契約期間、支払方法によって条件は変わります。
ファクタリングは手取り額で比較する
ファクタリングでは、売掛債権額から手数料等を差し引いた金額を受け取ります。下限手数料だけでは、実際の手取り額を判断できません。
見積もりでは、買取対象額、手数料、登記費用、事務費、振込費、受取額を並べます。複数社を比べるときも、同じ債権・同じ入金希望日で見積もりを取ります。
総支払額と月次資金繰りを見る
RBFは、資金を受けた後に数カ月かけて支払う商品があります。ファクタリングは、売掛先から入金した時点で精算する短期利用が中心です。
費用率が低く見えても、対象期間が長く、毎月の支払いで手元資金が減る場合があります。反対に、ファクタリングは短期でも、一回の手数料が粗利を大きく削ることがあります。
比較表には、受取額、費用総額、支払開始月、月別支払額、終了月、途中解約費用を入れてください。
<p class="is-style-crease">ファクタリング側の比較方法は、<a href="/column/factoring-fee/">ファクタリング手数料の相場と内訳</a>で詳しく解説しています。</p>
割合だけでなく、資金を受けた日から契約終了までの総支払額で比べます。
RBFが向いている会社・ファクタリングが向いている会社
RBFとファクタリングは、会社の規模よりも、売上の形と資金が必要な期間で向き不向きが分かれます。
RBFが向いている可能性がある会社
- 月次売上や継続契約をデータで示せる
- SaaS、EC、D2C、定期取引等の売上がある
- 採用、広告、仕入等へ数カ月単位の成長資金が必要
- 株式調達以外の手段を比較したい
- 支払期間中の資金繰りを試算できる
RBFは、将来売上の予測が立つほど審査資料を作りやすくなります。売上が伸びていても、解約や返品が多い、粗利が薄い、支払い後に固定費が残らない場合は慎重な判断が必要です。
ファクタリングが向いている可能性がある会社
- 発生済みの請求書がある
- 売掛先の支払日までの短期資金が必要
- 特定の売掛債権だけを資金化したい
- 数カ月の継続支払いを増やしたくない
- 銀行融資の実行前につなぎ資金が必要
ファクタリングは短期の入金待ちを埋めやすい反面、毎月繰り返すと手数料負担が積み上がります。
どちらも慎重にしたい会社
売上の根拠を示せない会社、資金調達後の支払い計画がない会社、既存の債権譲渡や借入条件を把握していない会社は、契約を急がない方が安全です。
資金を受けても赤字案件や薄い粗利を続けるだけなら、調達方法を変えても資金繰りは安定しません。
<p class="is-style-crease">発生済み請求書を使う会社を比較する場合は、<a href="/ranking/">ファクタリング会社ランキング</a>で条件を確認できます。</p>
RBFは継続売上と成長投資、ファクタリングは確定債権と短期の入金待ちを軸に判断します。
RBFの契約前に確認する注意点
RBFは新しい名称だけを見て選ばず、契約の実態を確認します。特に、資金提供の法的性質、対象売上、支払義務は重要です。
債権売買か貸付か
契約書で、何を譲渡するのか、元本や利息という表現があるか、返済義務がどう定められているかを見ます。
提供会社が貸金業登録を示している場合は、登録番号、指定信用情報機関、保証、遅延損害金等も確認します。将来債権買取型なら、対象債権、買戻し、精算、債権譲渡登記等を確認します。
対象売上の範囲
「将来売上の一部」と書かれていても、対象期間、対象顧客、対象決済、上限額が曖昧では判断できません。
既存の債権譲渡、担保、口座契約と重複しないかも確認します。広い範囲の将来売上を拘束すると、次の資金調達に影響する可能性があります。
支払方法と売上減少時
売上が下がった月に支払額も下がるのか、定額のままか、支払期間が延びるのかを確認します。
売上連動と書かれていても、最低支払額、最終支払日、総支払上限がある場合があります。途中解約や一括精算の条件も見落とせません。
会計・税務処理
債権売買と貸付では、会計処理が同じとは限りません。手数料の勘定科目、消費税、負債計上、決算書への表示は、契約書を税理士へ見せて確認してください。
「RBFだから借入ではない」「RBFだからオフバランス」と名称だけで処理しないことが大切です。
契約後の資金繰り
希望調達額だけを見ず、翌月以降の売上からいくら差し引かれるかを試算します。
資金繰り表には、保守的な売上、通常の売上、計画を下回る売上の3ケースを作ります。どのケースでも人件費、家賃、仕入、税金を払えるか確認してください。
<p class="is-style-crease">契約書で見る共通項目は、<a href="/column/factoring-contract/">ファクタリング契約の確認ポイント</a>も参考になります。</p>
RBFとファクタリングを選ぶ手順
1. 資金が必要な日と期間を決める
今日から数週間の入金待ちを埋めたいのか、半年程度の成長投資をしたいのかを分けます。
発生済み請求書の支払日までなら、通常ファクタリングを比較します。数カ月分の広告・採用・仕入資金なら、RBFや融資を含めて検討します。
2. 資金化できる根拠を整理する
ファクタリングなら請求書と売掛先、RBFなら月次売上と継続性を整理します。
「売上が増える予定」という説明だけでなく、契約、決済データ、受注、継続率、広告効率等の裏付けを用意します。
3. 同じ期間で総費用を比較する
受取額だけでなく、終了までの総支払額を並べます。RBFは月別支払い、ファクタリングは売掛金回収時の精算を資金繰り表へ入れます。
融資も候補なら、利息、保証料、事務手数料、返済期間を同じ表で比べます。
4. 契約書と資金繰り表を照合する
契約書の支払条件を資金繰り表へ転記します。売上が20%下がった場合でも、固定費と支払いを続けられるか確認します。
説明と契約書が違う、総支払額が出ない、対象売上を特定できない場合は、署名を急がないでください。
最終比較では、次の5項目を一つの表にまとめます。
- 今受け取る金額
- 契約終了までの費用総額
- 毎月の支払額と終了時期
- 対象になる売上・債権
- 売上減少・途中解約時の扱い
RBFとファクタリングのよくある質問
Q: RBFは借入ですか?
A: RBFという名称だけでは判断できません。将来債権の買取と説明するサービスもあれば、貸金業登録を掲げる事業者の商品もあります。契約書で資金提供の法的性質、元本、支払義務、保証、遅延時の扱いを確認してください。
Q: RBFと将来債権ファクタリングは同じですか?
A: 一律には同じではありません。どちらも将来売上を基礎にする場合がありますが、対象売上、審査データ、支払方法、契約の法的性質が異なります。将来債権の法的論点と、RBFの商品比較は分けて考えます。
Q: RBFは売上が下がると支払額も下がりますか?
A: サービスと契約によって異なります。売上連動、不均等、定額、最低支払額付き等の可能性があります。売上減少時の計算式、支払期間の延長、最終支払日、総支払上限を契約前に確認してください。
Q: RBFとファクタリングはどちらが安いですか?
A: 一律には比較できません。RBFは数カ月分の支払い、ファクタリングは特定債権の買取手数料が中心です。受取額、総費用、支払期間、月別支払額、登記・事務費を同じ資金繰り表に入れて比べます。
Q: 赤字でもRBFを利用できますか?
A: 赤字だけで利用不可とは限りません。公式に赤字企業を対象に含めるサービスもありますが、継続売上、成長性、入出金、資金使途等を審査します。審査通過を保証するものではなく、必要条件は提供会社ごとに異なります。
Q: 個人事業主もRBFを利用できますか?
A: 対象者はサービスごとに違います。法人限定の商品もあります。個人事業主は、申込条件、対象売上、必要な事業実績、本人保証、会計処理を公式ページと契約書で確認してください。
まとめ
RBFとファクタリングの違いは、将来売上か発生済み債権かだけではありません。審査データ、契約の法的性質、支払方法、資金効果の期間まで異なります。
通常の請求書ファクタリングは、特定の売掛債権を入金日前に現金化したい会社に向きます。RBFは、継続売上をデータで示し、数カ月の成長資金を確保したい会社が比較する方法です。
見積もりを受けたら、契約名ではなく、受取額、総支払額、対象売上、月別支払い、売上減少時の扱いを資金繰り表へ入れてください。数字を並べた後で、自社に残る手元資金が多い方法を選びます。
