本記事は広告・PRを含みます。金融・会計用語の英訳は、書類の目的、相手国、契約・会計基準、金融機関の指定用語によって変わります。重要書類では提出先の書式・定義を優先し、必要に応じて専門家へ確認してください。
運転資金は、英語で working capital と表すのが基本です。融資の資金使途区分では operating funds も使われます。
銀行へのメールや融資申請書では、単語を選ぶだけでなく、必要額・必要日・使い道を添えると意図が伝わります。日本銀行・日本政策金融公庫の用例をもとに、表現の違いと、そのまま組み替えて使える英文例を整理します。
運転資金の英語はworking capitalが基本

日々の事業を回すための運転資金は、英語で working capital(ワーキング・キャピタル) と表現します。給与、仕入れ、家賃などの支払いに必要な資金を説明するときに使える言葉です。
銀行へのメールに指定の書き方がなければ、working capitalを使い、必要額・必要日・使途を続けます。たとえば「来月末までに、仕入先への支払いに使う300万円を借りたい」なら、次の英文を使いましょう。
We would like to borrow JPY 3 million for working capital by the end of next month to pay suppliers.
意味:仕入先への支払いに使う運転資金として、来月末までに300万円を借りたいと考えています。これは書き方の仮例で、金額と期日は自社の希望に置き換えます。
日本銀行の英語解説も、給与や仕入れなどの費用を支払う資金をworking capitalと呼んでいます。工場・店舗などへの投資資金はfixed investment fundsと区別しています。
まずは、伝えたい内容に合わせて次の表現を選ぶと分かりやすくなります。
| 日本語で伝えたいこと | 英語の表現 |
|---|---|
| 運転資金 | working capital |
| 追加の運転資金 | additional working capital |
| 運転資金需要・必要額 | working capital needs / working capital requirements |
| 運転資金不足 | a working capital shortfall |
| 運転資金の融資 | a working capital loan |
| 運転資金の資金調達 | working capital financing |
working capital自体は、通常は不可算名詞として使います。sufficient working capitalなら「十分な運転資金」です。a working capitalやworking capitalsとは通常書きません。a working capital loanのaは、数えられるloanに付いています。Cambridge Dictionaryのworking capitalも、語義や品詞を確かめる際の参考になります。
日本語の「運転」をそのまま訳したdriving fundsや、working moneyは、一般的な金融・会計用語としての運転資金の訳には使いません。
operating fundsとの違いは、使う書類と文脈

operating fundsも運転資金を表します。working capitalだけが正解というわけではありません。 融資制度の資金使途欄や、提出先が定めた区分名ではoperating fundsが使われることがあります。
| 表現 | 使う場面の例 | 実際の用例・注意点 |
|---|---|---|
| working capital | 日々の事業に必要な資金を伝える一般的な説明 | 日本銀行の英語解説で使用。会計の計算値を指す場合は定義を添える |
| operating funds | 融資の資金使途区分、事業運営に充てる資金 | 日本政策金融公庫の英語ページで使用 |
| facility funds | 上記公庫ページで運転資金と対になる設備資金の区分 | 設備資金の訳をすべてこの語へ統一する意味ではない |
日本政策金融公庫の英語ページでは、融資残高の資金使途をOperating fundsとFacility fundsに分けています。コトバンクのoperating fundsも、運転資金・営業資金の訳を掲載しています。
英語の書式にWorking CapitalやOperating Fundsなどの指定があるなら、その表記にそろえます。同じ書類で両方の言葉を併用する場合に限り、次のように定義を添えます。通常の銀行メールなら、第1節の短い依頼文の形で必要額・必要日・使途を伝えれば十分です。
In this application, “operating funds” refers to the working capital needed for payroll, inventory purchases, rent, and other day-to-day expenses.
意味:本申請におけるoperating fundsとは、給与、在庫仕入れ、家賃その他の日常経費に必要な運転資金を指します。
これは書き方を示す例文で、実際の制度や契約の定義ではありません。日本語で何を運転資金に含めるかは、運転資金として認められる資金使途で整理しています。
「調達する・不足する・融資を受ける」の英文表現

working capital needsとworking capital requirementsは、どちらも運転資金の需要・必要額を表せます。一般的な資金需要の説明にはneeds、必要額の内訳や算定結果を示す欄にはrequirementsなどを使いましょう。提出先の指定があれば、その表記にそろえます。
単語だけでなく、動詞や不足額まで加えると、相手に必要な対応が伝わります。以下の英文は、用途に合わせて使い分けるための例です。
| 日本語 | 英文・表現例 |
|---|---|
| 運転資金を調達する | raise working capital |
| 必要な運転資金を確保する | secure working capital |
| 運転資金融資に申し込む | apply for a working capital loan |
| 運転資金を補充する | replenish working capital |
| 運転資金が不足している | We have a working capital shortfall. |
| 追加の運転資金が必要である | We need additional working capital. |
日本銀行はprocure working capitalという表現も使っています。「調達する」を必ず一つの動詞に固定する必要はありません。資金を集める話ならraise、必要額を手当てする話ならsecure、融資への申込みならapply for a loanと、行うことを具体的に書きます。
銀行などへ相談する英文では、金額・必要日・使途を続けるのがポイントです。 次の英文を使い、金額・日付・使途を自社の状況に置き換えましょう。
We need an additional JPY 5 million in working capital by September 30 to pay suppliers and payroll before the related receivables are collected.
意味:関連する売掛金を回収する前に仕入先と給与へ支払うため、9月30日までに追加で500万円の運転資金が必要です。
この金額・日付は仮例です。JPY 5 millionは500万円であり、50万円ではありません。自社の必要額を整理する場合は、運転資金の計算方法も参照してください。
working capital loanという名称だけでは、返済期間まで短期とは決まりません。短期・長期は融資条件によります。事業資金の短期融資では、短期間の資金需要に対する方法を整理しています。
銀行メール・融資申請書で使える英文例

希望額と必要理由に加え、売掛金の入金予定や返済原資まで書くと、融資相談の内容が具体的になります。 以下はいずれも仮例です。金額・日付・添付資料は、自社の実態に合わせて置き換えます。
銀行への相談メール
Subject: Request for a Meeting Regarding Working Capital Financing
Dear [Name],
We would like to discuss working capital financing of JPY 10 million. The funds are needed by October 15 to cover inventory purchases and payroll before receivables from confirmed orders are collected. We have attached our cash flow forecast, accounts receivable schedule, and a breakdown of the use of funds. Please let us know your available dates for a meeting.
Sincerely,
[Name / Company]
意味:1,000万円の運転資金調達について面談を希望しています。受注済み案件の売掛金回収前に在庫仕入れと給与を支払うため、10月15日までに資金が必要であると伝えています。添付資料は資金繰り予測、売掛金の回収予定表、資金使途の内訳です。
cash flow forecastなどの資料を実際には添付していないなら、We have attached…の文はそのまま使いません。
申請書の資金使途と内訳
資金使途はUse of Funds、借入金の使途と明示するならUse of Loan Proceedsと表せます。見出しは提出先の書式を優先します。
| Use of Funds: Working Capital | Amount |
|---|---|
| Inventory purchases | JPY 4,000,000 |
| Payroll | JPY 3,000,000 |
| Rent and utilities | JPY 1,000,000 |
| Supplier payments | JPY 2,000,000 |
| Total | JPY 10,000,000 |
意味は、在庫仕入れ400万円、給与300万円、家賃・水道光熱費100万円、仕入先への支払い200万円、計1,000万円です。在庫仕入れと仕入先への支払いは、同じ請求分を二重に含めないよう区分します。
資料の組み立ては、運転資金の事業計画書テンプレートも参考になります。
売上増加と返済原資の説明
Our monthly sales are projected to increase from JPY 20 million to JPY 30 million. As a result, our inventory and accounts receivable will increase before the corresponding cash is collected. We therefore require an additional JPY 6 million in working capital.
意味:月商が2,000万円から3,000万円へ増える見込みで、入金前に在庫と売掛金が増えるため、追加で600万円の運転資金が必要です。
600万円は説明のために置いた必要額で、売上増加額から自動的に算出した数字ではありません。実際には回収日、仕入代金の支払日、在庫量を使って根拠を作ります。
返済原資を続けるなら、次のような表現があります。
We expect to repay the loan from customer receipts scheduled for November and December.
意味:11月と12月に予定される顧客入金から融資を返済する見込みです。
資金使途をFor business purposesだけで済ませず、何にいくら使うのかまで示しましょう。日本語の区分は、事業性資金と消費性資金の違いで整理しています。
cash flow・operating expenses・net working capitalは分ける

cash flowは現金の動き、operating expensesは費用、net working capitalは財務の計算値です。 いずれも、運転資金という日本語と常に置き換えられるわけではありません。
| 英語 | 何を表すか | working capitalとの違い |
|---|---|---|
| cash flow | 一定期間の現金の流入・流出 | 資金の「動き」であり、必要資金の額とは別 |
| operating expenses | 給与、家賃などの営業費用・事業経費 | 費用そのものと、その支払いに備える資金は別 |
| capital | 資本・元手・事業に使う資金など | 範囲が広いため、運転資金か設備投資かを補う |
| net working capital | 純運転資本 | 一般的には流動資産から流動負債を引いた値 |
一般的な純運転資本の式は、次のとおりです。
Net working capital = Current assets − Current liabilities
たとえば、流動資産1,000万円、流動負債600万円なら純運転資本は400万円です。ただし、流動資産には売掛金や在庫も含まれるため、現金400万円を持っていることとは同じではありません。
Bank of Americaの解説でも、net working capitalは差額です。割り算で求めるworking capital ratioとは区別しています。純額と比率を同じ数字として扱わないことも大切です。
M&Aの契約や財務モデルでは、現金・短期借入金などを含める範囲が個別に定義される場合があります。その場合は、資料に書かれた定義と計算式に合わせます。
定義を相手に尋ねる英文の例:
Could you confirm how working capital is defined in this form?
この書式でのworking capitalの定義をご確認いただけますか。
計算方法を自分から示す英文の例:
We have calculated net working capital as current assets minus current liabilities.
当社は純運転資本を流動資産から流動負債を差し引いて計算しました。
英文提出前の確認とよくある質問

提出前は、用語の意味・金額の桁・必要日・資金使途・返済原資を一組で確かめます。用語を選ぶだけで終わらず、英語の数字と日本語の金額が一致しているかも照合しましょう。
- 日常の支払資金、融資の区分、純運転資本のどれかを決める
- 提出先が指定した語をそろえる
- JPY 1 million=100万円として、金額の桁を照合する
- 必要額・必要日・使途・入金予定を記載する
- 表の内訳合計と希望額を合わせ、重複計上を除く
よくある質問
運転資金は英語で何といいますか?
基本はworking capitalです。融資の資金使途区分などではoperating fundsも使われます。
operating fundsは間違いですか?
間違いではありません。日本政策金融公庫の英語ページにも用例があります。書類の指定や文脈に合わせて使います。
working capitalにaや複数形のsは付けますか?
通常は付けません。ただし、a working capital loanのように、後ろの数えられる名詞にaを付けることはあります。
運転資金が不足している、は英語でどう表しますか?
We have a working capital shortfall.と表せます。必要額、期限、不足の原因を続けると状況が伝わりやすくなります。
資金使途は英語で何と書きますか?
一般にUse of Funds、借入金の使途ならUse of Loan Proceedsなどを使います。提出先の書式に指定があれば、その表記を優先します。
まとめ
運転資金の英訳はworking capitalが基本です。制度の区分名ならoperating funds、会計上の純額ならnet working capitalと、目的に合わせて使い分けましょう。
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