ファクタリング会社で情報共有される?他社利用がバレるケースと二重譲渡の注意点

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本記事は広告・PRを含みます。法律判断は契約内容や取引実態によって変わるため、本文では一般的な確認点として解説しています。不安がある場合は、契約前に弁護士や公的相談窓口へ確認してください。

ファクタリング会社同士で情報共有されるのか不安なときは、まず「全社共通の信用情報照会」と「審査で見える情報」を分けて考える必要があります。結論からいうと、ファクタリング会社同士で全社共通の信用情報照会があるわけではありません。

ただし、他社利用がまったく分からないという意味でもありません。通帳コピー、債権譲渡登記、3社間契約での売掛先通知、同じ運営会社への申込、売掛金入金後の支払い遅れなどから、利用状況が見えることはあります。

この記事では、ファクタリング会社の情報共有の実態、他社利用がバレるケース、相見積もり・乗り換えと二重譲渡の違いを解説します。

この記事で確認すること
  • ファクタリング会社同士で情報共有されるのか
  • 他社利用が分かる主な経路
  • 複数社利用・相見積もり・乗り換えの注意点
  • 同じ売掛金を複数社へ売る二重譲渡のリスク
  • 信用情報機関と民間の情報共有サービスの違い

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目次

ファクタリング会社同士で情報共有される?

ファクタリング会社同士の情報共有については、「まったく共有されない」と言い切るのも、「必ず全部バレる」と考えるのも極端です。

まず押さえたいのは、ファクタリングは原則として借入ではないという点です。銀行融資やカードローンのように、CIC・JICCなどの信用情報機関へ照会することを前提にした審査とは性質が異なります。

一方で、ファクタリング会社は審査のために、請求書、契約書、入出金明細、通帳コピー、売掛先との取引履歴などを確認します。そこに他社ファクタリングの入金や送金が残っていれば、会社同士が直接情報共有していなくても、他社利用が見える場合があります。

原則として全社共通の信用情報照会はない

ファクタリングでは、売掛債権をファクタリング会社へ売却して資金化します。銀行融資のように「お金を借りて返済する」取引とは異なるため、審査の中心は申込者本人の借入履歴だけではありません。

審査では、売掛債権が本当に存在するか、売掛先との取引実態があるか、入金予定日はいつか、過去に同じ売掛先から入金されているか、といった点が確認されます。

そのため、ファクタリングを使っただけで信用情報に登録される、という理解は基本的に正確ではありません。少なくとも、一般的な借入審査と同じ感覚で考えると誤解しやすくなります。

ただし、後述するように、支払い遅れ、訴訟、二重譲渡などのトラブルになれば別です。信用情報機関への登録とは別の形で、取引先、金融機関、専門家、関係会社に事実が伝わる可能性はあります。

ただし情報が分かる経路はある

「信用情報に載らないなら、他社利用は絶対に分からない」と考えるのは危険です。審査では、通帳履歴や売掛先との取引実態が見られます。

ファクタリング会社は、審査時に入出金の流れを細かく見ます。過去に別のファクタリング会社から入金があり、その後に売掛金入金日に近い金額を送金していれば、利用履歴として推測されることがあります。

また、法人の債権譲渡登記を使う契約では、登記情報の確認によって、過去または現在の債権譲渡が分かる場合があります。3社間ファクタリングでは、売掛先に債権譲渡の通知や承諾が入るため、売掛先にはファクタリング利用が分かります。

ファクタリング会社同士が直接リストを共有しているかどうかだけを見ても、実務上の答えにはなりません。大切なのは、審査資料、登記、通知、入金後の精算という複数の経路で見える可能性があることです。

経路他社利用が分かる可能性注意点
信用情報機関融資とは性質が違う
通帳履歴入金・送金履歴で見える場合あり
債権譲渡登記中〜高法人の登記情報で確認される場合あり
売掛先への通知3社間や通知あり契約で関係者に分かる
同一運営会社・グループ運営母体が同じ場合は情報管理に注意
支払い遅延・トラブル後連絡・訴訟・売掛先対応で表面化しやすい

「他社利用」と「二重譲渡」は別問題

ここで混同してはいけないのが、他社利用と二重譲渡の違いです。

他社利用とは、すでにA社でファクタリングを使っている状態で、別の売掛金についてB社へ相談する、または条件比較のために相見積もりを取るようなケースです。別の売掛債権で、契約内容に問題がなければ、複数社の利用や乗り換えを検討できる場合があります。

一方、二重譲渡は、同じ売掛金を複数のファクタリング会社へ売却する行為です。これは単なる他社利用ではありません。売却済みの債権を別の会社にも売ったことになり、重大なトラブルにつながります。

他社利用と、同じ売掛金を複数社へ売る二重譲渡は別問題です。相見積もりや乗り換えを考える場合も、どの請求書をどの会社へ出したのかを必ず管理してください。

ファクタリング利用がバレる主なケース

ファクタリング利用が分かるきっかけは、会社同士の直接的な情報共有だけではありません。むしろ実務上は、審査資料や契約方式から見えるケースの方が想像しやすいです。

ここでは、他社利用が分かりやすい代表的な場面を確認します。

通帳コピーで他社利用の入金・送金履歴が見える

ファクタリングの審査では、通帳コピーや入出金明細の提出を求められることがあります。売掛先から過去に入金があるか、事業実態があるか、請求書の金額と入金履歴に矛盾がないかを見るためです。

このとき、別のファクタリング会社からの入金履歴や、売掛金入金後に別会社へ送金した履歴が残っていれば、他社利用を推測されることがあります。

たとえば、前月に「Aファクタリング」から80万円の入金があり、その後、売掛先から100万円の入金があった日に近いタイミングでA社へ送金している場合、審査担当者は他社利用の可能性を見ます。

ここで大切なのは、隠すことではなく説明できる状態にしておくことです。別の売掛金を売却しただけなのか、すでに精算済みなのか、未精算が残っているのかで見え方は変わります。

他社利用がある場合は、申込前に利用中の会社名、対象請求書、支払期日、未精算額をまとめておきましょう。通帳履歴に出てくる金額を聞かれたときに、説明が曖昧だと審査上の不安材料になります。

債権譲渡登記を確認される

法人のファクタリングでは、債権譲渡登記が関係することがあります。債権譲渡登記は、法人が持つ金銭債権の譲渡について、第三者に対する対抗要件を備えるために使われる制度です。

法務局は、動産譲渡登記・債権譲渡登記制度について案内しています。ファクタリング契約で登記を使う場合、譲渡された債権の存在や譲渡の事実が、登記情報として扱われます。

登記ありの契約では、別会社が登記情報を確認したときに、すでに債権譲渡があると分かる場合があります。これは、会社同士が個別に情報交換しているというより、制度上確認できる情報があるという話です。

債権譲渡登記は、2社間ファクタリングで売掛先に通知しない代わりに使われることがあります。ただし、登記の有無、登記留保、登記解除の条件は会社によって異なります。

登記が気になる場合は、契約前に次の点を確認してください。

  • 登記ありか、登記留保か、登記なしで進められるか
  • 登記費用は誰が負担するか
  • 精算後に解除・抹消の手続きがあるか
  • どの債権を対象にするのか
  • 売掛先への通知や承諾と併用されるのか

2社間・3社間の違いは、2社間ファクタリングとは?仕組みと注意点でも確認できます。

3社間ファクタリングで売掛先に通知される

3社間ファクタリングでは、利用者、ファクタリング会社、売掛先の3者が関係します。売掛先に債権譲渡を通知したり、承諾を取ったりするため、売掛先にはファクタリング利用が分かります。

これは「バレる」というより、契約方式として売掛先が関与する仕組みです。

3社間ファクタリングは、売掛先が支払先の変更を認識するため、ファクタリング会社から見ると回収リスクを抑えやすい面があります。その分、2社間より手数料が低くなることがあります。

一方で、取引先に資金繰りを心配される、経理担当者への説明が必要になる、契約書や通知書のやり取りに時間がかかる、といった注意点があります。

売掛先に知られたくない場合は、2社間ファクタリングを検討することになります。ただし、2社間でも通帳履歴、登記、支払い遅れから分かる可能性は残ります。取引先への通知を避けたいだけでなく、契約全体のリスクも合わせて見てください。

売掛金入金後の支払い遅れで連絡が入る

2社間ファクタリングでは、売掛先から利用者の口座へ売掛金が入金され、その後、利用者がファクタリング会社へ支払う流れになることがあります。

この支払いが遅れると、ファクタリング会社から連絡が入ります。連絡が取れない、支払い予定を過ぎても精算されない、売掛先から入金済みなのに送金されない、といった状態が続くと、トラブルが大きくなります。

場合によっては、契約内容に基づいて売掛先へ確認が入る、専門家が関与する、法的手続きに進む、といった可能性があります。ここまで来ると、他社利用や資金繰りの問題が関係者に知られやすくなります。

ファクタリングを利用した後の支払い方法や遅れたときの対応は、ファクタリングの返済方法とは?支払い遅れの注意点で詳しく解説しています。

同じ運営会社・グループ会社へ申し込む

ファクタリング会社の中には、同じ運営会社が複数サービスを運営しているケースや、グループ会社として関連サービスを展開しているケースがあります。

表向きのサービス名が違っても、運営会社が同じであれば、申込情報や過去の利用履歴が社内で確認される可能性があります。個人情報の取り扱いは各社の規約やプライバシーポリシーによりますが、利用者側としては、同じ会社に複数回申し込んでいる状態だと考えた方が自然です。

また、紹介会社、比較サイト、提携会社を経由する場合も、入力した情報がどこへ送られるのかを確認してください。審査を受ける会社、問い合わせ先、契約相手が一致しているかを見ることが大切です。

不安な場合は、申込前に会社概要、運営会社名、プライバシーポリシー、利用規約を確認します。サービス名だけで判断せず、契約書上の相手方を必ず見てください。

他社利用中でもファクタリングの相見積もり・乗り換えはできる?

他社利用中だからといって、別のファクタリング会社へ相談できないわけではありません。

ただし、何を売却済みで、何を新しく資金化したいのかを明確に分ける必要があります。ここが曖昧なまま申し込むと、二重譲渡を疑われたり、審査で説明が合わなくなったりします。

別の売掛金なら複数社利用できる場合がある

ファクタリングは、売掛債権ごとの取引です。すでにA社で「取引先Xの5月分請求書」を売却している場合でも、別の「取引先Yの6月分請求書」についてB社へ相談できる場合があります。

ただし、同じ売掛先でも対象月や請求書番号が違う場合、見た目が似ているため管理が雑だと混乱しやすくなります。請求書番号、対象月、売掛先、金額、入金予定日を分けて管理してください。

複数社を使うこと自体よりも、同じ債権を二重に出していないか、未精算の支払いが残っていないか、通帳履歴と説明が合うかが重要です。

相見積もりは条件比較として有効

ファクタリングの手数料や入金スピードは会社によって違います。同じ請求書でも、手数料、必要書類、契約方式、登記の有無、入金までの時間が変わることがあります。

そのため、契約前の相見積もりは条件比較として有効です。見積もり段階であれば、まだ債権を売却していないため、複数社に相談すること自体が直ちに問題になるわけではありません。

ただし、複数社に同時に申し込む場合は、どの会社へどの資料を提出したか、どこまで手続きが進んだかを必ず管理してください。契約書へ署名した後、別会社でも同じ請求書を契約するのは避けなければなりません。

比較先を探す場合は、ファクタリングサービスおすすめ100選ファクタリング会社おすすめランキングも参考にしてください。

乗り換え時は支払期日と入金予定を重ねない

他社利用中に乗り換える場合は、既存契約の支払期日と、新しく資金化する売掛金の入金予定を重ねないことが大切です。

たとえば、A社への精算日が7月31日で、B社で資金化したい売掛金の入金予定も7月31日付近にある場合、資金の流れが複雑になります。売掛金入金後にA社へ支払うのか、B社へ支払うのか、別債権なのかを説明できないと、審査上の懸念になります。

また、手数料の安い会社へ乗り換えたい場合でも、既存契約の支払いを別のファクタリングで穴埋めし続けると、資金繰りが改善しないことがあります。手数料が高いと感じるときは、ファクタリング手数料が高い理由と下げる方法も確認してください。

利用中の会社へ未精算がある場合は注意

未精算がある状態で別会社へ申し込む場合、審査では慎重に見られます。既存の支払いが遅れている、入金後の送金がまだ終わっていない、連絡が滞っている、といった状態では、新しい会社も回収リスクを警戒します。

未精算があるなら、隠すより先に状況を整理してください。いつ入金されるのか、いつ支払う予定なのか、対象債権は何か、今回申し込む債権と重複していないかを明確にします。

資金繰りが苦しく、ファクタリングを繰り返している場合は、手数料の低い会社へ移るだけでは足りないこともあります。固定費、入金サイト、支払いサイト、粗利、税金・社会保険料の支払いを含めて見直す必要があります。

絶対に避けるべき二重譲渡とは

他社利用で最も避けるべきなのが、同じ売掛金の二重譲渡です。

二重譲渡は、相見積もりや乗り換えとはまったく別の問題です。資金繰りが厳しいときほど、短期的な入金を優先して判断を誤りやすいため、ここは強めに線引きしておきます。

同じ売掛金を複数社へ売る行為

二重譲渡とは、すでにA社へ売却した売掛金を、B社にも売却する行為です。

たとえば、100万円の請求書をA社へ譲渡して80万円を受け取った後、同じ請求書をB社にも提出して資金化するようなケースです。この場合、A社とB社のどちらが債権を取得したのか、売掛先は誰へ支払えばよいのか、回収権限はどこにあるのかが問題になります。

本人としては「一時的に資金が足りなかった」「あとで返すつもりだった」と考えていても、契約上は同じ債権を複数社に売った状態です。これは単なる手続きミスでは済まない可能性があります。

同じ請求書を複数のファクタリング会社へ売却しないことが、最も重要な安全ラインです。

二重譲渡が発覚しやすい理由

二重譲渡は、隠し通せるものではありません。

まず、債権譲渡登記がある場合は、登記情報の確認で分かる可能性があります。3社間ファクタリングで売掛先へ通知される場合も、複数社から同じ債権について連絡が入れば不自然です。

2社間ファクタリングでも、売掛金の入金後に複数社へ支払う必要が出れば、資金の流れが破綻しやすくなります。A社にもB社にも支払う約束をしているのに、売掛先から入るお金は1回だけだからです。

さらに、支払い遅れや連絡不通になれば、ファクタリング会社から売掛先や関係者へ確認が入ることがあります。二重譲渡は、契約時点では見えにくくても、入金日が近づくほど発覚しやすくなります。

詐欺罪・横領罪等に該当し得るリスク

二重譲渡は、民事上の契約トラブルだけでなく、刑事上の問題に発展するおそれもあります。

ただし、個別の事案でどの罪に当たるかは、契約内容、説明内容、資金の流れ、故意の有無などによって変わります。そのため、本文では一律の犯罪断定は避けます。

一方で、売却済みと分かっている売掛金を、別会社へも売却して資金を受け取れば、詐欺罪や横領罪などに該当し得る重大なリスクがあります。少なくとも、資金繰りの一手段として安易に選んでよい行為ではありません。

ファクタリング詐欺や悪質業者の論点は、ファクタリング詐欺とは?違法になるケースと摘発事例でも扱っています。

社内管理不足でもトラブルになる

二重譲渡は、悪意がなくても起こり得ます。

経理担当者と代表者で情報共有できていない、複数の請求書を同時に出していて対象月を取り違えた、同じ売掛先の別案件を混同した、過去に売却した債権の一覧が残っていない、といった管理ミスです。

ただし、悪意がなかったとしても、ファクタリング会社や売掛先から見れば大きなトラブルです。資金化する前に、売却済み債権の一覧を作り、同じ請求書番号や同じ対象月が重複していないか確認してください。

危険な契約やトラブルを避ける観点は、ファクタリングは危ない?危険な契約の見分け方も参考になります。

信用情報に登録される?CIC/JICCとの違い

ファクタリング会社の情報共有を考えるときは、信用情報機関との違いも押さえておきたいところです。

「ファクタリングを使うと信用情報に傷がつくのか」「銀行融資に影響するのか」と不安になる人もいますが、通常のファクタリングと借入では見られる情報が異なります。

ファクタリングは原則として借入ではない

ファクタリングは、原則として売掛債権の売買です。借入ではないため、通常の借入のように返済履歴を信用情報機関へ登録する仕組みとは異なります。

銀行融資やビジネスローンでは、借入残高、返済状況、延滞情報などが審査に影響します。一方、ファクタリングでは、売掛先の信用、請求書の実在性、入金予定、契約方式などが重視されます。

この違いがあるため、ファクタリングを1回使っただけで、CICやJICCに借入として登録されると考える必要は基本的にありません。

銀行融資・ビジネスローンとは信用情報の扱いが違う

銀行融資やビジネスローンは、お金を借りて返済する取引です。申込者の決算書、確定申告書、資金使途、借入残高、返済履歴などが確認されます。

一方、ファクタリングは売掛金の入金を前倒しする取引です。資金調達という意味では近い面がありますが、審査で見られる資料やリスクの見方は違います。

銀行融資との違いは、ファクタリングと銀行融資の違いで詳しく解説しています。ビジネスローンとの比較は、ビジネスローンとファクタリングの違いも参考にしてください。

民間の情報共有サービスと法定信用情報機関は別

ファクタリング業界には、事業者間の不正利用や二重譲渡を防ぐために、民間の情報共有サービスや信用情報機関を掲げる団体があります。

ここで注意したいのは、CIC・JICCのような貸金や割賦販売等に関係する信用情報機関と、ファクタリング業界の民間サービスを同じものとして扱わないことです。名称が似ていても、法的位置づけ、加盟会社、登録情報、照会できる範囲は異なります。

利用者側としては、「信用情報に登録されるか」だけでなく、申込先のプライバシーポリシー、個人情報の第三者提供、共同利用の範囲を確認してください。

支払い遅れや訴訟は別の形で信用に影響する

通常のファクタリング利用が信用情報に登録されないとしても、支払い遅れや訴訟が何の影響もないわけではありません。

売掛金入金後の支払いを怠れば、契約違反として請求を受ける可能性があります。連絡が取れない状態が続けば、売掛先への確認、専門家の介入、法的手続きにつながることもあります。

また、銀行融資を受ける際に通帳履歴や決算書を見られれば、ファクタリングの利用実態が資金繰りの状態として確認されることがあります。信用情報機関への登録とは別に、財務内容や資金管理の面で評価される可能性があるということです。

他社利用中に申し込む前のチェックリスト

他社利用中にファクタリングへ申し込むなら、先に情報をまとめておきましょう。

審査担当者に聞かれてから慌てるより、売却済み債権、未精算額、入金予定、登記の有無を一覧で持っておく方が安全です。

チェック確認内容
売却済み債権請求書番号・売掛先・金額・対象月
利用中会社契約日・支払期日・未精算額
登記登記あり/なし/留保
通帳履歴既存ファクタリング入金・送金の説明
新規申込別債権か、同一債権でないか

売却済みの請求書を一覧化する

まず、すでにファクタリング会社へ出した請求書を一覧化してください。

最低限、請求書番号、売掛先名、請求金額、対象月、入金予定日、契約したファクタリング会社、支払期日を残します。PDFや紙の請求書だけでなく、スプレッドシートで一覧化しておくと重複を防ぎやすくなります。

この一覧がないと、同じ売掛先の請求書を複数出している場合に、どれを売却済みなのか分からなくなります。特に建設業、運送業、制作業のように案件単位で請求が分かれる業種では、対象月と案件名も入れておきましょう。

同じ売掛先でも請求書・対象月を分ける

同じ売掛先に対して、複数月分の請求書や複数案件の請求書があることは珍しくありません。

この場合、「同じ売掛先だから全部まとめて1つ」と考えるのではなく、請求書単位で管理してください。5月分はA社で資金化済み、6月分は未売却、別案件の請求書はB社へ相談中、というように分けます。

ファクタリング会社へ説明するときも、「同じ売掛先の別請求書です」と言えるだけでは足りません。請求書番号、対象期間、契約書や発注書との対応関係を示せるようにしておくと安心です。

通帳履歴で説明できるようにする

他社利用がある場合、通帳履歴には入金・送金の跡が残ります。

審査担当者から「この入金は何ですか」「この送金先はどこですか」と聞かれたときに、説明できる状態にしておきましょう。説明が曖昧だと、未申告の借入、別債権の二重利用、資金流用を疑われることがあります。

メモでよいので、ファクタリング会社からの入金日、金額、対象請求書、売掛金入金後の支払日を紐づけておくと、通帳履歴と契約内容を合わせて説明できます。

債権譲渡登記の有無を確認する

法人でファクタリングを使っている場合は、既存契約に債権譲渡登記があるか確認してください。

登記ありの契約では、新しいファクタリング会社が登記情報を見たときに、既存の債権譲渡を把握する可能性があります。登記留保の場合でも、支払い遅れやトラブル時に登記される条件があるかもしれません。

契約書や重要事項説明を見て、登記の有無、対象債権、登記費用、解除手続き、登記留保の条件を確認します。分からなければ、既存のファクタリング会社へ確認してください。

支払い期日と売掛金入金日を管理する

ファクタリングで最も資金繰りが崩れやすいのは、入金予定と支払い予定が重なるときです。

売掛先から入金される日、ファクタリング会社へ支払う日、仕入先や外注先への支払日、税金・社会保険料の納付日を同じ表に並べてください。ここが見えていないと、新しく資金化してもすぐ別の支払いに消え、また翌月足りなくなります。

他社利用中に新規申込をする場合は、「今回の資金化で何を支払うのか」「売掛金入金後にどの会社へ支払うのか」を先に決めておきましょう。

情報共有が不安なときの安全な使い方

情報共有が不安だからといって、必要な情報を隠して申し込むのはおすすめしません。

ファクタリング会社は、売掛債権の実在性や入金予定を確認しなければ買取判断ができません。隠すほど、審査では不自然に見えます。

1社だけに隠すのではなく、必要な情報は正確に伝える

他社利用がある場合は、必要に応じて正確に伝えた方が安全です。

もちろん、問い合わせ段階で不要な情報まで細かく出す必要はありません。ただ、審査資料や通帳履歴から分かることを隠したまま話を進めると、後から説明が合わなくなります。

他社利用を伝えるときは、感情的に「バレたくない」と考えるより、対象債権が重複していないこと、既存契約の支払い予定が明確であること、今回の売掛金が別物であることを説明できるようにしてください。

同じ請求書を複数社へ出さない

安全に使うための一番のルールは、同じ請求書を複数社へ出さないことです。

相見積もりの段階では同じ請求書を複数社に見せることがありますが、契約に進む会社を決めたら、他社では同じ請求書の手続きを止める必要があります。契約書へ署名した後に、別会社でも同じ請求書を契約しないでください。

同じ請求書を二重に出してしまった可能性がある場合は、早めに関係会社へ連絡し、契約状況を確認します。放置すると、入金日に問題が表面化し、売掛先を巻き込むおそれがあります。

3社間・登記あり・登記なしの違いを確認する

ファクタリング契約では、2社間か3社間か、登記ありか登記なしかで、情報の見え方が変わります。

3社間は売掛先に通知・承諾が入るため、売掛先には分かります。登記ありは、登記情報として確認される可能性があります。登記なしの2社間でも、通帳履歴や支払い遅れから分かる場合があります。

「取引先に知られない」と説明された場合でも、どの範囲で知られにくいのかを確認することが大切です。売掛先通知はないのか、登記はあるのか、支払い遅れ時の対応はどうなるのかを聞いてください。

契約書と見積書を保存する

契約書、見積書、手数料の内訳、入金予定、支払期日、担当者とのメールやチャットは保存しておきましょう。

トラブル時に「言った・言わない」になると、状況整理に時間がかかります。とくに、買戻し、償還請求権、弁済、遅延損害金、損害賠償、通知、登記といった言葉がある場合は、契約前に意味を確認し、回答も記録しておくと安心です。

金融庁も、ファクタリングを装った貸付や、買戻し義務などで実質的に利用者へ返済義務を負わせる取引に注意を促しています。契約名だけで判断せず、取引の実態を見る必要があります。

不安があれば専門家へ相談する

すでに二重譲渡の疑いがある、支払いが遅れている、売掛先に連絡が入りそう、契約書の意味が分からない、という場合は、早めに専門家へ相談してください。

相談先としては、弁護士、商工会議所、よろず支援拠点、金融庁の相談窓口、消費生活センターなどがあります。契約書、請求書、通帳履歴、メールやチャットの履歴を持って相談すると、状況を説明しやすくなります。

不安な契約をそのまま進めるより、1日止まって確認した方が、結果的に被害を小さくできることがあります。

よくある質問

Q: ファクタリング会社同士で情報共有されますか?

A: 全社共通の信用情報照会があるわけではありません。ただし、通帳履歴、債権譲渡登記、売掛先通知、同一運営会社への申込、支払い遅れなどを通じて、他社利用が分かる場合があります。

Q: 他社利用中でも別の会社に申し込めますか?

A: 別の売掛金であれば、他社利用中でも相談できる場合があります。ただし、同じ売掛金を複数社へ売却する二重譲渡は避けてください。既存契約の対象請求書、未精算額、支払期日を確認してから申し込みましょう。

Q: ファクタリングは信用情報に登録されますか?

A: 通常のファクタリングは原則として借入ではないため、銀行融資やカードローンのように信用情報へ登録される取引とは性質が異なります。ただし、支払い遅れや訴訟などのトラブルは別の形で信用に影響する可能性があります。

Q: 通帳コピーで他社利用はバレますか?

A: バレる可能性があります。別のファクタリング会社からの入金、売掛金入金後の送金、入出金のタイミングから他社利用を推測されることがあります。聞かれたときに説明できるよう、対象請求書と支払い状況をまとめておきましょう。

Q: 債権譲渡登記をすると誰に分かりますか?

A: 債権譲渡登記は法人の債権譲渡に関する制度で、登記情報を確認されることで譲渡の事実が分かる場合があります。契約前に、登記ありか、登記留保か、登記なしで進められるかを確認してください。

Q: 同じ売掛先の別請求書なら複数社に出せますか?

A: 同じ売掛先でも、対象月や請求書番号が異なる別債権であれば相談できる場合があります。ただし、見た目が似ているため混同しやすいです。請求書番号、対象月、金額、入金予定日を分けて管理してください。

Q: 二重譲渡をしてしまったらどうすればいいですか?

A: すぐに契約状況を確認し、関係するファクタリング会社や専門家へ相談してください。放置すると、売掛先への連絡、支払いトラブル、法的問題に発展するおそれがあります。契約書、請求書、入出金履歴を手元に揃えましょう。

Q: 乗り換え時に注意することは何ですか?

A: 既存契約の支払期日、未精算額、対象債権、新しく申し込む売掛金が重複していないかを確認してください。手数料だけでなく、登記、売掛先通知、入金後の支払い方法、支払い遅れ時の対応も比較しましょう。

まとめ

ファクタリング会社同士で、全社共通の信用情報照会があるわけではありません。通常のファクタリングは原則として借入ではなく、銀行融資やカードローンと同じ仕組みで信用情報に登録される取引ではありません。

ただし、他社利用が絶対に分からないわけではありません。通帳履歴、債権譲渡登記、3社間契約での売掛先通知、同じ運営会社への申込、支払い遅れなどから、利用状況が見えることはあります。

相見積もりや乗り換えを検討すること自体は、条件比較として有効です。一方で、同じ売掛金を複数社へ売る二重譲渡は、重大なトラブルにつながります。

他社利用中に申し込む場合は、売却済みの請求書、対象月、売掛先、入金予定日、支払期日を一覧化し、同じ債権を重複して出していないか確認してください。情報共有が不安なときほど、隠すよりも説明できる状態を作ることが大切です。

自社に合うファクタリング会社を比較したい場合は、ファクタリング会社おすすめランキングを確認してください。審査前に候補を絞りたい場合は、ファクタリング診断も利用できます。

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